「いけませんお嬢様!」
設定背景、ジャケット記載文、歌詞、右の定義とポストモダンについて。
(採点を忘れていたが、曲先の古文調及第点なので、85点くらい)
| 【 湯宴 】 | ※由縁に掛かる。 |
| 聞きつや 君が問はせる | ききつや きみがとはせる |
| 燕は 鳴きていづかた | つばめは なきていづかた |
| みなもに 波ぞたちける | みなもに なみぞたちける |
| さ夜中 音のさやけさ | さよなか おとのさやけさ |
| 花散る 春の宿に霞む山桜 | はなちる はるのやどにかすむやまざくら |
| 舞ひ落ちる ひらゝゝ | まひおちる ひらひらひら |
| 宴の 音が聞こへる | うたげの おとがきこへる |
| おぼろに 雲はをちかた | おぼろに くもはをちかた |
| 夢見の 色ぞゆかしき | ゆめみの いろぞゆかしき |
| さ夜中 声のはるけさ | さよなか こえのはるけさ |
| 月影 秋の宿に霞む山紅葉 | つきかげ あきのやどにかすむやまもみじ |
| 舞ひ落ちる ひらゝゝ | まひおちる ひらひらひら |
| ただよふ 湯の香に酔ひて | ただよふ ゆのかにゑひて |
| をかしく 舞ふものありや | をかしく まふものありや |
| ひそかに 昔を問へば | ひそかに むかしをとへば |
| こたへぬ 影の縁 | こたへぬ かげのえにし |
■現代語訳
「聞きましたか」と、あなたがお尋ねになる。
その鳴き声の主とおぼしき燕は、そしてどこへ行ってしまったのか。
(湯の)水面には、波が立っている。
この真夜中の時分、辺りはまったく静かで、音がとても澄んでひびく。
花が散る、この春の宿において、山桜が(湯煙に)霞んでみえる。
その山桜の花びらが、ひらひらと舞い落ちるさまである。
どこからともなく、宴の音が聞こえる。
雲はおぼろげで、ずいぶん遠くのほうへ去ってしまった。
先ほどみた夢の中の景色は、ひどく懐かしいものだった。
この真夜中の時分、辺りはまったく静かで、声は遠くかすかに聞こえる。
月の影、この秋の宿において、山紅葉が(湯煙に)霞んでみえる。
その山紅葉の落葉が、ひらひらと舞い落ちるさまである。
辺りにただよう湯の香りに酔ってしまい、
そして趣ぶかく舞うものがあるだろうか(いや、ある)。
こっそりと、その因縁を問いかけたところ、
果たして答えない、それら影の関わり、すなわち人の縁(えん)である。
■注
時のころは四月下旬、あるいは十一月下旬。
夜の宿その寂静(じゃくじょう)、桜が紅葉が散り、
その花びらが落葉が、湯煙にかすみつつ舞い落ちるようす。
燕は渡り鳥で旅人、夢見は過去の情景でふるさとの思い出、
影は月が照らす花びらおよび落葉の影、かつ人で、その由縁に掛かる。
■ジャケット記載文
あらゆる時間と空間が、精緻に整えられているからなおのこと、
人々はその歩みをつとに速め、かつ、余暇を求めて忙しい。
かかる速度への欲求が、磁界と電力とにやがて折り合いをつけたとき、
かつて地をはっていたそれは、もう空さえ飛べるようになっていた。
ゆるやかな重力を背に受けながら、私は私を追い越してゆく、
その車体へとまっすぐに届く光線は、定めし私をいざなっていた。
―――懐古の造形窓外に散見致候処、進歩の只中に後退する想念有之候、
街こそ街と覚候間、人尚人に可相成候、而して其進歩後退に終点無之候。
設計者が図面の裏に残したその一文は、果たして誰に宛てられたものか、
それを思い出すとき私はいつも、この都市の原理にとらわれる。
新東京ハイパーウェイ、かつわかれ、かつ交わっためいめいの軌道、
人々は寄り添い、はなれ、すれ違い、誘われるままに回帰する。
■読み
かいこのぞうけい そうがいにさんけんいたしそうろうところ
しんぽのただなかに こうたいするそうねんこれありそうろう
まちこそまちとおぼえそうろうあいだ ひとなおひとにあいなるべくそうろう
しこうして そのしんぽこうたいにしゅうてんこれなくそうろう
■現代語訳
懐かしい造形物を窓の外に散見いたしますところ、
加速しつつある私の体のうちに、あるいは進歩をつづける人類のようすのうちに、
しかし後退、逆行する概念、情念、すなわち温故や回帰の心情があります、
ここに、都市がこそ都市らしくあると私たちは直感するのですから、
そのような中で、人はなおさら人らしくあることでしょう、
加えていうなら、その進歩と後退とのせめぎあい、循環のようすに終点はないのです。
■雑談、自由ないしネオリベ等について。
【liberty】 自然権。
「~への自由」←→「~からの自由(freedom)」
【freedom】 法で整備された権利。
「迷惑かけなきゃ何してもいい(愚行権)」←→「その判断能力は十分か(温情主義)」
【ネオリベ】 経済保守(介入あり)、思想自由(公正とは何か)。
大きな政府(リベラル)から小さな政府へ(ネオリベラル)。
【ネオコン】 経済自由(介入なし)、思想保守(伝統に含まれる何か良いもの)。
保守主義+軍事と伝統。市場原理と小さな政府の重視は昔から。
批判される際の小泉、安倍は、ネオリベというよりネオコン(経済自由)に分類。
日本では、軍事重視=ネオコン、市場原理=ネオリベという誤解がある。
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